浮気調査の費用は相手に請求できるのか?【判例の考え方を解説】
浮気や不倫が疑われる場合に探偵事務所へ浮気調査を依頼する方は少なくありません。しかし、調査費用は決して安くはなく数十万円から場合によっては100万円を超えることもあります。そのため多くの方が疑問に思うのが、「浮気調査の費用は相手に請求できるのか?」という点です。
ここでは、民法・判例・実務の考え方を踏まえながら浮気調査費用の請求可否について詳しく解説します。
浮気調査の費用は相手に請求できるのか?【結論】
結論から言うと浮気調査の費用は原則として自己負担となります。ただし、一定の条件を満たす場合には慰謝料請求の一部として損害と認められる可能性があります。
- 必ず請求できるわけではない
- 条件次第で一部のみ認められる可能性がある
というのが実務上の現実的な結論です。
浮気(不貞行為)は法律上どのように扱われるのか
配偶者の浮気や不倫は民法上「不貞行為」とされ、不法行為(民法709条)に該当します。
この不法行為が成立する場合の被害を受けた配偶者は
- 配偶者本人
- 不倫相手
に対して慰謝料(損害賠償)を請求する権利を有します。
ここで問題となるのが浮気調査費用がこの「損害」に含まれるかどうかです。
浮気調査費用は「損害」として認められるのか
裁判実務では浮気調査費用について一律の判断基準はなく、
浮気の事実を立証するために必要かつ相当な範囲であれば損害として認められる可能性がある
と考えられています。
逆に言えば、必要性や相当性が認められなければ請求は否定されるということになります。
浮気調査費用が認められやすいケースとは
以下の条件がそろっている場合は浮気調査費用が損害として認められやすくなります。
浮気の証拠が慰謝料請求や裁判で実際に使われている
調査報告書や写真・動画などが
- 慰謝料請求の交渉
- 家庭裁判所での調停
- 裁判(訴訟)
において証拠として提出・活用されていることは非常に重要です。証拠として使われていない場合は調査の必要性が否定されやすくなります。
調査期間・費用が相当な範囲内である
調査費用が
- 相場から大きく外れていないか
- 調査日数や人員が過剰でないか
といった点も厳しく見られます。明らかに高額・長期間の調査は一部または全額が否定される可能性があります。
他に有効な証拠を入手する手段がなかった
すでに、LINEのやり取りや写真など十分な証拠が存在していたにもかかわらず探偵調査を行った場合は調査の必要性が否定される可能性があります。
浮気調査費用が認められにくいケース
次のような場合は浮気調査費用の請求が難しくなります。
- 調査の結果、浮気の事実が認められなかった
- 単なる疑念解消・安心目的の調査
- 調査結果を慰謝料請求等に使用していない
- 社会通念上、高額すぎる調査費用
特に「浮気がなかった」場合は、不法行為自体が成立しないため費用請求はできません。
不倫相手に浮気調査費用を請求できるのか
浮気調査費用は、配偶者だけでなく不倫相手に対しても問題となることがあります。ただし、不倫相手に調査費用を直接請求することは配偶者に対する場合よりもハードルが高いのが実情です。
多くのケースでは
- 慰謝料額を算定する際の考慮要素
として間接的に反映されるにとどまります。
浮気調査費用に関する裁判例の傾向
裁判例を見ると、浮気調査費用については、
- 全額が認められるケースは少ない
- 一部(数万円〜十数万円程度)のみ認められる
という傾向が見られます。調査費用がそのまま慰謝料に上乗せされると考えるのは現実的ではありません。
浮気調査を依頼する前に知っておくべき注意点
将来的に慰謝料請求や裁判を検討している場合は以下の点を意識することが重要です。
- 調査目的を「法的証拠の取得」に明確化する
- 事前に弁護士へ相談する
- 調査内容と費用のバランスを確認する
- 法的に有効な調査実績のある探偵事務所を選ぶ
弁護士と探偵が連携している場合、無駄な調査を避けやすくなります。
詳しくは以下の記事も御覧ください。
https://blog.tantei-chiba.com/2015/11/30/uwakichousahiyou-isharyou/