
目次
「婚姻関係の破綻」は慰謝料請求で極めて重要な判断要素
不倫・浮気問題では慰謝料請求の可否が最大の関心事になりやすい
- 判断の分かれ目になるのが「不倫当時、婚姻関係が破綻していたかどうか」
- 婚姻関係が破綻していると判断されると、原則として慰謝料請求は認められない
- そのため「婚姻関係の破綻」は実務上、非常に重要なキーワードとなる
婚姻関係の破綻とは?法律上の基本的な考え方
夫婦仲が悪い、会話が少ないといった事情だけでは破綻とは言えず法律上の婚姻関係の破綻とは以下の状態を指す。
- 夫婦としての共同生活の実態が失われている
- 将来的に修復の見込みがない
- 感情面よりも「客観的に見て夫婦として機能しているか」が重視される
婚姻関係が破綻していると判断されやすい具体的な状態
- 長期間の別居が続いている
- 数年単位で別居している
- 生活費のやり取りがない
- 日常的な連絡や交流がほとんどない
- 離婚協議や離婚調停がすでに始まっている
- 弁護士を通じた離婚交渉をしていた
- 家庭裁判所で調停中だった
- 夫婦としての実体が完全に失われている
- 長期間の家庭内別居
- 会話や意思疎通がほぼない
- 性的関係が長年ない
- 互いに配偶者としての関心がない
ただし、同居が続いている場合は破綻の立証は難しくなる傾向がある。
婚姻関係が破綻していると慰謝料請求が認められない理由
- 不倫慰謝料の法的根拠は「平穏な婚姻生活の侵害」
- すでに壊れている婚姻関係では、侵害されるべき利益が存在しないと判断される
- 不倫相手(第三者)への請求では、次の点も考慮される
- 不倫相手が婚姻関係の破綻を信じるに足る事情があったか
- 「すでに別居している」「離婚すると聞いていた」といった説明があった場合
- 不倫相手の責任が否定される可能性がある
それでも慰謝料請求が認められるケースとは
- 別居していても形式的なもので、実質的に夫婦関係が続いている場合
- 別居期間が短い
- 生活費の支払いが継続している
- 子どもを通じた家族交流がある
- 不倫が原因で婚姻関係が決定的に壊れた場合
- 不倫前は関係修復を模索していた
- 離婚の話は具体化していなかった
- 不倫発覚後に別居や離婚に至った
婚姻関係の破綻は主張ではなく証拠で判断される
- 本人の認識や言い分だけでは判断されない
- 裁判や交渉で重視される主な証拠
- 別居開始時期
- 生活費の支払い状況
- LINEやメールのやり取り
- 周囲の証言
- 不倫開始時期との前後関係
- 時系列で整理された客観的証拠が重要
探偵調査が婚姻関係の破綻判断で果たす役割
- 不貞行為の開始時期を客観的に特定できる
- 交際の継続性や実態を証拠として残せる
- 「不倫前から破綻していた」という主張への反証になる
- 慰謝料請求や示談交渉を有利に進めやすくなる
まとめ|婚姻関係の破綻は慰謝料請求の明暗を分ける
婚姻関係の破綻が認められるかどうかは不倫や浮気に対する慰謝料請求ができるか否かを大きく左右します。破綻の有無は単に請求できるかどうかだけでなく、認められる慰謝料の金額にも影響する重要な判断ポイントです。
「すでに夫婦関係は終わっていたのか」「まだ修復の可能性があったのか」という点は、当事者の主観ではなく、どれだけ客観的な証拠を示せるかによって判断されます。そのため後悔しないためには、できるだけ早い段階で証拠を確保し、弁護士や探偵などの専門家に相談することが問題解決への大きな鍵となります。
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